医学生にUSMLE(Step1・CK)が必要か不要か論に…

久しぶりの投稿ですね、ここ7月はツイ禁してCKの勉強に全振りすると宣言したので、Twitterを開かないと決めて勉強に励んでいたらふと悟りを開いたので、書いてみようと思います(笑)。

 

USMLE知名度出てきたことで、受験しない人の耳にもそのワードくらいはいるようになってしまったことで定期的にTwitterとかで要・不要論争出てきますけどね(笑)

 

Step1の勉強はじめたとか興味あるけど、周囲の圧力や孤独感からやめようかなとかこのまま続けることに意味あるのかなと思う方向けですね。

自分はStep1とCKの勉強しか触れていないのでそこの勉強をすることで何が得られるのかってことについて描いていこうと思います

 

まず結論から言ってしまえば、その人の状況によるっていうところです!

 

私は勉強している位なので、自分と同じような境遇や価値観があれば薦めるのですけど、SNSには純粋に一面的なものの見方だけで、全否定しがちなので、すこしでもそういった悪意でせっかくのやる気をなくさないでがんばろう!てなってくれたらなと

かくいう自分も1,2年生の頃は日本で医師として働くのに英語勉強する意味わけ分からん、意識高い人らの良く分からんことて認識でした(笑)

医学に英語が必要なことを否定しようとしたけど否定しきれなくて勉強をしようと決意してここに至るので、足引っ張りたいわけじゃなく、純粋にどういうメリットがあるか分からないって人も良かったらご一読ください

 

そもそもの話としてUSMLE(Step1とCK)なんぞやて話ですけど

これに加えてCSまで取得すれば、アメリカで医師として働けます(働き続けるにはStep3の取得も必要)ということから、本来は米国で臨床をするための免許ですね

加えて、一部他の国でも医師として働けるようになります。

 

ここで、一つの考えが生まれますね

⇒①資格取得ということは資格として使用しないのであれば、勉強する意味ないんじゃないの、日本で医師として働くのに、勉強する意味が分からない

 

そしてこの試験の前提として、登録料で1万5千円、Step1の受験料だけで15万、CKでも15万、これに加えて教材代として各々10万はかかるとおもいます。CSに至っては、受験料やレッスンを受けるのに100万を超える額が必要になるらしいですね
細かいお金は瀬嵜先生のUSMLE GOを見てみましょう!

 

ここで2つ目の考えが出てきますね
⇒②金の浪費だ、必要ない勉強にここまでかける意味が分からない

 

 

そしてStep1とCKですけど、その試験内容はどちらもCBT形式でパソコンで問題を解く試験です

どちらも、クリニカルベースというか、患者さんが来院したみたいなシチュエーションで出出される臨床問題を一時間で40問題解き、休憩時間一時間を挟んでStep1なら7ブロック、CKなら8ブロック解く試験ですね。

問題文が英語ですので、主訴はもちろん解剖生理の用語から疾患の名前、治療薬や手技の英語名を知らなくてはいけないですし、日本では使わない薬や地域的に日本で見ない感染症も覚えなくてはいけません

ここまで言えば分かと思いますが、生半可な勉強量で合格点すら得られません

そのうえ、得点が低いと採用されないから高得点を取らなければ意味がないという神話もあり

⇒③勉強時間が異常にかかるから、学生生活を有意義に送るうえ浪費としか思えない

 

ありがちな、USMLEは不要だと叫ばれる方の論理はほとんど上の3つですね

間違ってもいないけれど、一部を切り取りすぎてみているかなっておもいますよね

・①資格を使わないから無駄

・②金銭面

・③時間がかかる

 

まず①からなのですけど、自分の目的は米国で医師をすることではないです

重度のジャパニメーション大好き人間でリアルタイム放送楽しみにしていたりするくらいなので、海外で生活とか正直ありえないですね(笑)

医師国家試験は①の論理で分かりやすく、医学部生全員がとらなくてはいけないし、勉強する意味に疑問を持つ人はいないと思います!

国家試験を通ることが医師になるうえで必要条件なのは当然ですが、医師国家試験の勉強を極めていくことだけで医師として十分でしょうか?

これはその人背景によるのではないでしょうか?

医師免許は保険として取得するけど、臨床はしないとか、タレントになるとか、作家業をやるとか、一般企業に行くって人には十分かもしれませんし

親が開業医で地盤があるような人も、研修だけ何事もなく終えて、地盤引き継いでって考えの人も医学知識よりは節税の勉強の方が有意義かなとも思います(笑)

 

②金銭面ですけど、実際お金は非常にかかりますし、とんでもない贅沢しているかなとも思います

Step1とCKに50万、CSに150万かかるとしますけど、

これを全部取得するために、アメリカの医学生は医学部に授業料として、数千万の借金をしているという事実もあります(日本の医学部も学費高いところはあるけれど…)

それでも200万で世界で通用する医師として通用する資格を持てるなら安いんじゃないかなと
国家試験予備校のM〇Cとか卒後臨床医の内科専門医試験対策コース〇十万みたいな商売に比べたら言うほど高くないですし、医学生奨学金を得やすいことや、初期研終えてアルバイドできるようになると一日10万かせぐのもザラじゃないですよね

20日でPayできる投資なら自分は自家用乗用車買い与えるよりも割のいい投資と思います

 

③時間のかかり方については、正直言って、デメリットでしかないです

学生の今しかできないこと、他にやりたいことがある人には薦めませんし

それに熱中してください!部活の大会で優勝したいとか、今いる恋人との時間を充実させたいって人も無理にやる必要はないと思います。

しいていえば、STEP1に関していえば、時間がかかるからこそのメリットもあります

というのも、少なくともよほどの知識量や英語の速読力がなければ、生半可な勉強では合格すらできません。これはデメリットであると同時に取得した時にその努力を客観的に証明できるものになります。

(別にStep1取ってるから頭いいとか悪いて話はないけれど、目標に向かって努力する証明にはなる)

取得者増えると変わってくると思いますけど少数派の今は差別化にはなると思います

私の大学は日本の医学部の中でも大学もランクが高いわけではないし、卒業時の肩書で大学名だけみると、ふーんとなるのは学歴社会の日本では仕方のないことですけど、そこにEもしECFMG取得って項目みたら、その見方は変わると思うんですよね

その点でCBTで高得点を取得することも意味があるんだとおもいます。ただ、入学後数年してからもセンター試験の点数で自己能力アピールするのと同じようなもんで、国家試験終わってからは寒い話になりますよね、卒業大学は障害ついて回りますけど…マッチングまではいいところの賞味期限の試験ですし、余りに得点率低いと国家試験落ちるリスクで、それがあることで病院側が初期研修医に欠員を出すのが怖いのが本音らしいですし

CBT以外にも、研究をするとか、手技のトレニンーグを積むとか、公衆衛生的な課外活動に取り組んでも、部活の大会で結果を出すのと同じくらいの手段でしかないと思います

 

ブラック部活怖いし大して運動できるわけでもない陰キャの私は部活で活躍するのも難しいしそもそも、やりたくもない

知り合いの先輩から聞かされたインテリヤクザ組織大学医局って制度に震えているので、早々に逃げたいので大学の力を借りないと学生では難しい研究で実績作るのは不可能

 

学生のうちにとれそうな資格と自分の得て不得手みて、自分にはこれがいいかなと思ったので全力でやっていますね

 

ECFMG取得しているていうのは米国で医師として働ける資格持ってるってことなので何かあれば向こうで働くライセンス持ってるってことなので、自分に自信を持てる良い材料の一つだと思います

 

ここから先はわたくし事からどういうメリットを感じたか明記しました

 

私は、開業を引き継ぐような地盤もないですし、将来は専門分野を持った内科医として働きたいなと考えています

少なくとも国家試験の勉強だけで自分の目標とする医師像には到達できないなと…

次々と翻訳が間に合わないスピードで更新され続ける医学知識を読み込み続けるには日々英語で出てくる文献を読まなくてはいけませんよね、とどのつまり逃げられないんですよ

論文の翻訳機能はすごいですし、今後必要ないかもって話もありますけど、自分で情報発信する場では英語が必要ですし、国内の日本語だけの学会にしか出ないのであればいいかもしれませんけど…

自分は国を問わず同じ分野の医師とその専門分野についてディスカッションできるような医師の方がかっこいいんじゃないかなと思いますよね

 

そんな自分の憧れと現状の自分の間にある、今の自分に足りていないものを、日々の実習で感じたことってないですか?

自分は内科志望なので、縫合とか糸結びがうまくできなくても、大して落ち込みませんけど、薬は商品名分からないし、カルテ見て、内服薬の羅列が大量で何に対してどういう目的でどう処方しているのか、処方時の注意とか、今は分からないのが当たり前ですけど、研修医を経て、一人前の医師となるころには知っていないと訴訟の元にすらなりますよね…

少なくとも、研修医の頃から頑張ればなんとかなるよなんて甘い言葉をいう指導医でこの先生は物凄い知識量だかっこいいで感じる先生いないんですよね…

それに、当直とか、日々の業務に追われる研修医が体系的にそういった知識を学ぶのが難しいなんて実習にでてみていれば当然のように分かるんですよね…

⇒つまり、学生の今のうちに使われる薬のメカニズムとどういう病態に対してどう作用

しているのかって知識を学ばないといけないって確信しましたね

 

ここでStep1が活きるんですよね、当時、何となくStep1の問題を解いていて気が付いたんですけど、全部臨床ベースでどういう解剖生理の知識が必要になるかって出題のされ方なのでちょうど自分の知りたい勉強と一致しました

 

自分は臓器にとらわれない、腫瘍内科や集中治療や総合内科、膠原病内科にあこがれているので全分野まんべんなく臨床で活きるような医学知識を学びながら、その文献に抵抗なくなるような医学英語の知識が得られるってとても良くないですか!

 

それから、Step2CKもやる価値が多いにあると感じる点は、これを勉強すると、初期研修でみんな恐れる当直に活きる知識になると今確信しています

日本の国家試験に比べると、初期対応や症候ごとにどういった基準でどう対応していくかて問題を出題されるのですけど、病態にどう対応するかて主題の問題が多くて、日本の国家試験みたいに疾患の分類をどうして、その疾患の分類の細かい治療法みたいなの一切問わない代わりに、大分診療科をまたいだような問題が多いです。

 

肺癌の病理なんて、呼吸器内科か病理医、腫瘍内科以外知らなくてもいいと明言してくれているのか、CKには一切出題されません、それよりは、足の捻挫にX線を取るか取らないかの判断や肺塞栓疑ったとき造影CTを取るか取らないかというような知識を聞いてくれます

 

国家試験では確定診断をつける検査の勉強などはしますけど、その検査が確率的に必要かどうか判断させる問題があまり出ないんですよ

 

研修医や普通の内科医が働く病院は自費負担じゃなくて国の医療費からも出るので、検査は無限にできるわけじゃないし、レセプト病名って何を疑って必要だから検査したってできないとだめらしいんですよ(笑)

日本はこういう大人の事情伏せて教育していますし、国家試験に出題されないけど、これ卒業して研修医として働く中で求められるんですよ

研修医が忙しいのって、こういう教育と現場の解離が大きいせいで、肉体労働しながらも新しく身に着けないといけない知識量多すぎてパンクしてるんじゃないかと…

 

実際背伸びしがちな私は、研修医向けに書かれた、診断や救急対応の本とか読むのが大好きなんですけど、CKで出題されることと、その本に載ってることってまあまあ一致するんですよね 

足の捻挫のOttawa Ankle ruleとかPE疑いへのWell’s criteriaとか

 

Step1とCKができているから初期研修医として十分な知識があるのか?という疑問は残りますが、Bestでないにしろ現状自分が考えられるBetterな選択肢であることに変わりないですし、否定派の方々はほかの代案出さないんですよね、出せないんだと思いますけど(笑)

 

最後にまとめですけど

ECFMG取得目指すことっていいか悪いかの二元論でかたれるものでもないですし、

いわば薬みたいなものでいいこともわるいこともあります

 

ステロイドで例えれば、何に使っても炎症を抑えてくれる万能の治療薬の側面の一方で副作用も感染症、糖尿病、精神病、骨頭壊死とかいっぱいありますよね

全員の患者に使わず、患者をみて使うのと同じ話ですよね

 

Step1やCKの勉強をはじめるよい適応としては

  • 将来海外で働きたい
  • 国家試験の勉強をしたが物足りない
  • 実習にでて基礎医学の知識不足を感じるが体系的な勉強法が見当たらない
  • 医学英語の基礎の身に着けたい
  • 大学医局に関わりたくないけど、自分のアピールできる点が欲しい
  • 現在打ち込みたい部活や課外活動がない
  • 暇な時間を埋めるような沢山の友人や恋人がいない
  • 奨学金借りればバイトしなくても困らないくらいに経済状況
  • 勉強が嫌いじゃない

 

N数1なので、あてにならんかもですけど(笑)

上の項目が多く当てはまるなら後悔しないと思いますよ

 

反対する人の中には、勉強したくないけど、周りで努力している人みると不安になるとかいう我が儘で、不要だとそそのかす人もたくさんいるのでそれに引っかからないでほしいと思って書いてみました

 

反論というか、むしろ、ECFMGより、これをやった方がいいていうのをこの記事よんで、私の前提条件にはまるようなものが、あったら是非やってみたいですね(笑)

出会い系アプリとかなのかな(笑)